「仕事しない息子。どう声をかけたらいいのか分からない。どこに相談していいかも分からない。」
この記事は、そんな思いで検索してたどり着いた親御さんに向けて書いています。
「仕事をしない」「働けていない」状態には、やる気がないから、甘えているから、という一言では片づけられない背景がある場合があります。
体調の変化、職場での経験、対人関係のつまずき、自己肯定感の低下、発達特性、環境要因など、理由は人それぞれです。
まずは、親だけで抱え込まず、信頼できる窓口に相談してよいということを知ってください。
本記事では、小学生にもわかる言葉で、公的機関を中心とした相談窓口・サービスを整理して紹介します。
あわせて、相談前に整理しておきたいポイントや、息子さんを責めない関わり方もまとめています。
※本記事の情報は、執筆時点で確認できる公的機関等の情報を参考にしていますが、最新の受付状況や制度内容は必ず各自治体・公式サイトでご確認ください。
仕事しない息子|相談の前に状況をやさしく整理しよう
「仕事しない息子」と感じたとき、最初に意識したいのは、ラベルで決めつけないことです。
「ニート」「ひきこもり」「無職」という言葉がありますが、これらは一部の状態を示す言葉であって、人そのものの価値を表すものではありません。
相談先を選びやすくするために、次のような視点で状況を整理してみてください。
- 仕事を探しているが、なかなか決まらない、続かない。
- 学校や職場でのつまずきがきっかけで、外に出るのがこわくなっている。
- 昼夜逆転している、元気がない、表情が暗いなど、心や体が心配。
- 人付き合いが苦手で、自信をなくしているように見える。
- 家計的にもこのままが不安で、親として将来が心配。
これらは「親が悪い」「本人が悪い」と決めるためではなく、どの窓口が合いそうかを考えるヒントになります。
この整理はメモにしておくと、相談先で状況を伝えやすくなります。
仕事しない息子|相談はどこにする?5つの方向性
「どこに電話すればいいの?誰に話せばいいの?」と迷う方のために、主な相談の入口をシンプルに整理します。
| 相談先の種類 | 向いているケース | ポイント |
|---|---|---|
| 自治体の総合相談窓口・自立相談支援機関 | 生活・仕事・家計など全体の不安があるとき | 公的制度に基づく支援。親だけの相談も可能。 |
| ひきこもり地域支援センター | 家から出ない、社会参加が難しい状態が続くとき | 家族相談や訪問支援など、ひきこもりに特化した窓口。 |
| 地域若者サポートステーション(サポステ) | 15〜49歳で「働きたいけれど不安」「一歩出せない」 | 就労支援専門。家族が相談できる場合もある。 |
| メンタルヘルス相談(保健所・精神保健福祉センター等) | うつ状態・自傷の心配・強い不安などがあるとき | 心の専門家につなぐ入口。電話相談もある。 |
| 民間支援・家族会・オンライン相談 | 同じ悩みの親と話したい、一人で抱えたくない | 体験共有や情報交換がしやすい。信頼性の確認が大切。 |
どこが正解、という一つの答えはありません。
「迷ったら、まず自治体の相談窓口か、ひきこもり地域支援センターに連絡してみる」という流れは、多くの家庭にとって現実的な第一歩になりやすいです。
自治体の相談窓口・自立相談支援機関を活用する
各市区町村には、生活困窮者自立支援制度にもとづく「自立相談支援機関」など、生活全般の相談に乗ってくれる窓口が設けられています。
ここでは、仕事に関する悩みだけでなく、家計、住まい、人間関係なども含めて相談できます。
ポイント
・相談は原則無料。
・親だけで相談に行くことも可能な場合が多い。
・話した内容はプライバシーに配慮して扱われる。
・必要に応じて就労支援や他の専門機関を紹介してもらえる。
「どの窓口か分からない」という場合も、お住まいの市区町村役所・ホームページで「自立相談支援」「生活困窮者相談」などのページを確認すると、連絡先が案内されていることが多いです。
ひきこもり地域支援センター|家族だけの相談もOK
「ひきこもり地域支援センター」は、長期間にわたり自宅中心の生活が続いている人や、その家族を支援する公的な相談窓口です。
多くの地域に設置されており、家族だけの相談も受け付けているケースが一般的です。
ここでできることの例。
・専門職による面談相談。
・家族向けの勉強会・相談会。
・必要に応じた訪問支援や地域資源の紹介。
・「いきなり就職」ではなく、小さな一歩を一緒に考える場として活用できる。
「息子が来たがらないから相談できない」と思わなくて大丈夫です。
まずは親が相談し、状況を整理すること自体が、支援につながる大事な一歩です。
地域若者サポートステーション(サポステ)|働く一歩をサポート
地域若者サポートステーション(サポステ)は、厚生労働省の委託事業として実施されている、15〜49歳で働くことに悩みを抱える人を対象にした就労支援機関です。
「働きたいけれど不安」「過去の失敗がこわい」「コミュニケーションが苦手」など、就職に踏み出せない若者と向き合い、カウンセリングやコミュニケーション講座、職場体験などを通して、少しずつ準備を進めます。
サポステの特徴。
・利用は無料(交通費等は自己負担の場合あり)。
・予約制の個別相談が中心で、安心して話しやすい環境づくりをしている。
・家族からの相談に応じている拠点もあり、「息子に紹介したい」という段階でも相談できる場合がある。
・全国各地に拠点があるため、公式サイトから最寄りのサポステを確認できる。
「いきなりサポステに行こう」はハードルが高い場合でも、親が情報だけ集めることから始めるのも一つです。
メンタル面が心配なときの相談先|こころの電話相談など
もし息子さんに、次のような様子が見られる場合は、心の専門窓口にも目を向けてください。
- ほとんど眠れていない、または極端に眠り続けている。
- 食欲が極端に落ちている、または過食が続いている。
- 「消えたい」「生きている意味が分からない」など不安な言葉が増えている。
- 以前と比べて興味・関心がほとんどなくなっている。
このようなときには、各地域の保健所・精神保健福祉センターなどに設置されているこころの相談窓口や、統一ダイヤル等(最新の番号は公式情報を確認してください)を利用する方法があります。
家族が「心配していること」「様子の変化」を相談することもできます。
また、必要に応じて心療内科・精神科・児童思春期外来など医療機関で専門的な診察を受ける選択肢もあります。
このときも、「診断名をつけるため」だけではなく、今の状態を一緒に理解し、安心して過ごせる方法を探す場と考えてよいでしょう。
民間相談・家族会・オンラインサービスを利用する場合
公的機関のほかに、NPOや民間カウンセリング、オンライン相談、家族会などもあります。
同じ悩みを持つ親同士で話せる場は、「自分だけじゃない」と感じられる大きな支えになることがあります。
ただし、民間サービスを選ぶときは、次の点を確認しておくと安心です。
- 運営者や専門家の資格・経歴・実績が公開されているか。
- 料金・契約内容が分かりやすく表示されているか。
- 「必ず改善する」「短期間で解決できる」など、断定的・過度な宣伝をしていないか。
- 公的機関や自治体が紹介している団体かどうかも参考になる。
不安をあおる表現や、特定の人・組織を強く信じ込ませるような情報しか出していないサービスについては、慎重に情報を見極めることが大切です。
仕事しない息子|状況別のおすすめ相談ルート
いくつか代表的なケースと、「まず相談しやすい窓口」の例を挙げます。
これは一例であり、必ずしも唯一の正解ではありませんが、最初の一歩の目安になります。
- ケース1:20代前半、就活がうまくいかず自信をなくしている。
→ 地域若者サポートステーション+ハローワーク。
→ 必要に応じて大学・高校のキャリアセンター(卒業生対応がある場合)も確認。 - ケース2:半年〜1年以上ほとんど外出せず、昼夜逆転している。
→ ひきこもり地域支援センター+自治体の自立相談支援窓口。
→ 親だけで相談し、訪問支援や家族向けプログラムの有無を確認。 - ケース3:「生きていたくない」など不安な言葉が増えている。
→ 各地域のこころの相談窓口、精神保健福祉センター、医療機関への相談を優先。
→ 緊急性が高い場合は、地域の救急・相談窓口の指示に従う。 - ケース4:家計が厳しく、このままでは生活が成り立たない。
→ 自立相談支援機関(生活困窮者自立支援制度)で家計・仕事・支援制度をまとめて相談。 - ケース5:どれに当てはまるか分からない。とにかく不安。
→ 市区町村役所の「相談窓口案内」に電話し、「仕事をしていない成人の子どもについて相談したい」と伝える。
→ 適切な窓口につないでもらえることが多い。
親ができる声かけと関わり方のポイント
相談先を探すのと同じくらい大切なのが、日々の声かけです。
次のような工夫は、息子さんを追い詰めずに対話のきっかけをつくりやすくなります。
- 事実より先に気持ちを聞く。
「なんで働かないの?」ではなく、「最近どう感じてる?しんどくない?」など。 - 比較しない。
「弟は働いてるのに」「同級生はもう〇〇してる」は避ける。 - 小さな変化を認める。
部屋から出てきた、家事を少し手伝った、話をしてくれたなどを、「ありがとう」と受け止める。 - 相談に行ったことを責める材料にしない。
「心配だったから、相談窓口に話を聞いてきたよ」と、落ち着いて共有する。
相談前にまとめておきたいチェックリスト
窓口に相談するとき、次の情報を簡単にメモしておくとスムーズです。
- 息子さんの年齢・これまでの学校や仕事の経歴。
- 仕事をしなくなった(続かなくなった)時期やきっかけ。
- 1日の過ごし方(起床時間、食事、外出の有無など)。
- 心や体で気になる様子(眠れない、元気がない、イライラが強いなど)。
- 家族として心配していること、今後どうなってほしいか。
完璧に書く必要はありません。
「整理しようとした」という行動そのものが、すでに前進と言えます。
よくある質問Q&A
Q. 本人が嫌がっているのに、親だけ相談してもいい?
A. 多くの公的窓口は、家族だけの相談にも対応しています。
「本人に無理をさせない形で相談したい」と最初に伝えるとよいです。
Q. 無料で相談できるところはありますか?
A. 自立相談支援機関、ひきこもり地域支援センター、精神保健福祉センター、若者サポートステーションなど、公的機関は原則無料で利用できるところが多いとされています。
ただし、詳細は各窓口の最新情報を確認してください。
Q. 相談したらすぐ「訪問」や「強制的な支援」が入るのでは?
A. 一般的には、相談者の同意なく強制的な介入が行われることは限られています。
不安な場合は、「今日は話を聞くだけにしてほしい」と伝えて問題ありません。
Q. どの段階で「ひきこもり」と考えればいい?
A. 期間などの目安はありますが、重要なのはラベルではなく、「困っている状態があるか」「支援につないだほうが楽になるか」という視点です。
少しでも心配があれば、早めに相談先に話を聞いてもらうことが検討材料になります。
まとめ|一人で抱え込まず、「相談する親」でいて大丈夫
「仕事しない息子」という検索ワードでここに来るまでに、きっとたくさん悩まれたと思います。
怒ってしまった日もあるかもしれません。
心配と不安と、少しの疲れが重なっているかもしれません。
でも、親が相談することは、息子さんを守るための前向きな行動です。
自治体の窓口、ひきこもり地域支援センター、若者サポートステーション、こころの相談窓口、家族会や民間相談。
使える窓口は一つではありません。
今日できることは、とても小さくてかまいません。
・自治体の公式サイトで「相談窓口」を検索してみる。
・ひきこもり地域支援センターやサポステの場所を調べる。
・チェックリストを1つだけ書いてみる。
その一歩が、「親も子も、少し楽になる道」につながっていきます。
本記事の内容をもとに、今のご家庭に合った相談先を検討していただければ幸いです。
※本記事は一般的な情報にもとづいており、すべてのご家庭の状況に当てはまるとは限りません。
※制度名・連絡先・相談時間などは変更される場合があります。必ず最新情報を各公式サイトや窓口でご確認ください。

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